「一緒につくるから、面白い」。フレンチシャビーシックな鍼灸院の店舗改装(甲府市)

GALLERY
古材と漆喰、アートの壁。お客様と一緒につくった鍼灸院
















STORY
「一緒につくるから、面白い」
「フレンチシャビーシックな内装にしてください」
これがお施主さまからいただいた依頼でした。
フレンチシャビーシック。
言葉だけでは、なかなかイメージしにくいかもしれません。
でも、お客様と話をしていると、どんな空間にしたいのかが少しずつ見えてきました。
「こんな感じがいい」
「こういう雰囲気が好き」
お互いにイメージ写真を見せながら話をしていく。
すると、
「これ、いいよね」
「うん、こういう感じ」
と、どんどん話が盛り上がっていきました。
実は、お客様と僕は好きなテイストがよく似ていました。
お客様自身も、作ることや動くことが好きな方。
「自分でできることは、自分でやりたい」
そんな思いも強く、店舗づくりそのものを楽しんでいるのが伝わってきました。
一緒に話をして、写真を見ながら「ああでもない、こうでもない」と考えているうちに、「この人となら、面白い店がつくれそう」そんな気持ちがお互いに生まれていったように思います。
お客様の言葉やアイデアを聞いていると、「この人は本当に自分の理想の店をつくりたいんだな」ということが伝わってきました。
そして僕自身も、だんだんと「この店を一緒につくりたい」と思うようになっていきました。
今回の店舗づくりでは、できることはできるだけお客様自身にもやっていただきました。
壁や天井には、シャビーシックな雰囲気に合わせて漆喰を塗ることに。
僕が塗り方を教えて、漆喰の仕上げはほとんどお客様自身によるDIYです。
既存の扉も、そのまま新しくするのではなく、アンティーク風に加工しました。
古材や廃材もたくさん使いました。
新品の材料だけでつくるのではなく、今あるものや古いものを組み合わせながら、少しずつこの店だけの雰囲気をつくっていきました。
お客様には独特の感性がありました。
「こんな感じにしたい」とイメージを伝えてくれるのですが、それは誰にでも簡単に伝わるようなものではなかったと思います。
でも、僕にはその感覚がなんとなく分かった。
好きなものや、かっこいいと思うものの感覚が近かったからこそ、イメージを共有できたのだと思います。
普段つくっている住宅とは、少し違ったテイスト。
でも実は、僕自身もこういう雰囲気のものが好きでした。
今回は自分でも現場の作業をしながら、お客様と一緒に店をつくっていきました。
「こうしたら面白そう」
「こっちの方がかっこいいんじゃない?」
そんなやり取りをしながら、一つひとつ形にしていく。
お互いの感性が刺激されて、最初に思い描いていたものを少しずつ超えていく。
一緒につくっているからこそ生まれるものがある。
そんなことを感じながら、店づくりはどんどん面白くなっていきました。
そして、階段の壁には、お客様の身内の画家の方にアートを描いていただきました。
これも、お客様から「ここに絵を描いてほしい」と依頼したものです。
壁を塗って仕上げるのではなく、アートそのものを壁の仕上げにしてしまう。
そんな発想も、この店ならではでした。
実際に完成した壁は圧巻でした。
そして、ようやく完成。
完成した店を見たときは、僕もお客様も、
「やりきったな」
という気持ちだったと思います。
かなり満足していました。
ただ店舗を改装したというより、一つの作品を一緒につくり上げた。
そんな感覚に近かったと思います。
そして、この店は完成して終わりではありません。
その後も少しずつ改装を重ね、今もさらにグレードアップしています。
その時々で新しいアイデアが生まれて、また手を加えていく。
店も、そこに関わる人たちと一緒に、少しずつ変わり続けています。
お客様の感性と、僕の感性。
それが重なって、形になった一つの店。
一緒につくるからこそ生まれる、面白さが詰まった仕事でした。
INFO
工事内容
| 所在地 | 山梨県甲府市 |
| 工事内容 | 店舗改装(鍼灸院) |
| 工事費 | 110万円 |
| 工期 | 2か月 |
| 完成 | 2018年 |
| 壁・天井 | 漆喰塗り(天井は一部古材貼り) |
| 床 | 古材貼り |
| 玄関扉 | 既存の扉をアンティーク風に加工 |
| その他 | 手洗い器設置、照明器具入替え |
| 店名 | 鍼灸院 なごみうさぎ |
| ホームページ | naa-usagi.com |
| 地図 | Googleマップで見る |
工事前・工事中





